カンボジア日本人商工会(JBAC)の2018 年度会長就任の挨拶にあたり、まずはこれまでの商工会運営にご尽力して下さった事務局、役員そして会員の皆様に感謝と敬意を表します。
 先日、1993 年5月に国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)に文民警察官として、カンボジア初の総選挙実施のための治安維持活動に参加し、武装グループによって殺害された岡山県警の高田晴行警視(当時)の25 周忌のプノンペンでの慰霊祭に商工会代表として参加させていただき、思いを新たにしました。
 今日のこの国の平和と発展のため、命を賭けて貢献してきた日本人の功績に報い、日本とカンボジア両国のさらなる交流と経済発展の一助になれるよう、新たな役員メンバーの皆様とともに、そのバトンを受け継ぎ、これまでの当地での先輩の方々の努力を無駄にし
ないよう頑張って参ります。
 92 年に10 社で設立されたJBACの会員企業数は、商業省登録後の2012 年度からの5年間は毎年平均して30 社近く純増し、正・準会員合わせて250 社を超える規模に拡大してきましたが、17 年度は1桁台の伸びにとどまりました。
18 年度もこの傾向が続くとみられており、近年、急拡大してきたJBACも、次の大きな飛躍に向けて成長の踊り場にきているものと考えております。
 これを商工会の体制固めの時期と捉え、18 年度は各委員会、事務局の役割を整理し、人員増員などの事務局運営体制の強化を行い、カンボジア政府をはじめとした各関係機関との折衝や他国の商工会との連携などで、商工会が持続・安定的に高いパフォーマンスを発
揮できるよう活動します。
 今年は高田警視が殉職された年に行われた第1回を含め6回目となるカンボジア総選挙が7月に予定されております。
第1回のみならず、過去の歴史を振り返ると、この5年に1度の総選挙の年には、大小さまざまな情勢不安な事象が当地では発生しています。
 ビジネス環境整備は商工会活動の1つの目的でありますが、特に総選挙のある18 年度前半は、そのビジネスの基盤となる安全に関する情報取得に加え、会員のみなさまへの発信などを在カンボジア日本大使館をはじめとした各日系団体と連携していきます。
 選挙結果の動向だけでなく、政府の選挙の進め方に疑義を唱える諸外国が、カンボジアに対する経済支援の方針を変更した場合、日系企業のビジネス環境にも大きく影響を与える可能性があります。
 このような状況を踏まえ、18 年度上半期の活動方針として下記に5つのポイントを示させていただきます。
 ・持続発展可能な商工会を目指し、事務局の役割拡大と強化を目指した体制づくり
 ・安全および危機管理の啓もう活動=安全は商業活動の基盤
 ・日本カンボジア官民合同会議をより有効な場にするため、会議までのアプローチおよび会議形態改善の検討
 ・会員価値を高めるセミナー、講演会、メールマガジンなど情報提供と内外での交流の場の提供
 ・日本大使館、国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(ジェトロ)をはじめとした官民連携は商工会活動の機軸
 そして18 年度後半は、強化された体制の下、総選挙後の新たなカンボジア政府とのカウンターパートナーとしての関係構築、ビジネス環境に柔軟に対応し、次のJBACの大きな飛躍への備えを行っていきます。
 会員の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 2018 年度カンボジア日本人商工会会長
 山崎 格正(やまざき のりまさ)